金色の舟の中に、一人の若者が背筋を伸ばして立っている。彼は、遠くの空に約束のように浮かぶ雲のような宮殿に向かって腕を高く掲げている。一方、岸辺には一人の天使が残され、白い衣はまだ日差しに照らされ、別れを告げるように手を差し伸べている。 これは、トーマス・コールが1842年に制作した4部作の連作『The Voyage of Life』の第2作であり、青春の出発を描いている。 かつてその子を付き添っていた守護天使は、今や成長した若者を旅立たせる。旅人が気づいていないが、遠くで川は曲がりくねり、狭まっていく。 ハドソン・リバー・スクールの創始者であるコールは、この場面のために、ほとんど過剰とも言えるほど豊かな風景を描き出している。右側には木々の群れと背の高いヤシの木が重なり合って暗い背景を形成し、左側には朝の光に照らされた谷が広がり、バラ色の岩の尖りが空想の城へと導いている。その魅力は、光そのものにある。 画面内のすべてが遠方へと向かっており、まさにそこにこの情景の哀愁が宿っている。鑑賞者である私たちは、その若者がまだ気づいていないことを知っているのだ。
壁に掛けられた70×48センチメートルの横長作品は、押し付けがましさを感じさせずに存在感を放っている。谷の奥へと視線を巡らせるのに十分な大きさでありながら、細身の額縁が絵を圧迫しない絶妙なバランスを保っている。 アンティークシルバーに赤い縁取りが施された装飾フレーム「マルタ」は、モチーフと競合することはほとんどない。近づいて初めて、擦り切れた縁の下から赤いポリメントがほのかに透けて見え、金箔に刻まれた経年変化による暗い斑点が発見されるのだ。 この近さは、絵そのものを見る上でも価値がある。サテン仕上げの「レオナルド」キャンバス上では、天使の光輪が柔らかなベールのように浮かび上がり、ヤシの幹に咲く小さな花や、小舟の金色の彫刻が、キャンバスの織り目にくっきりと浮かび上がっている。 しかし、視線が最も長く留まるのは、空中の城が空へと溶け込んでいく部分だ。この移行部分が途切れなく描かれているからこそ、どの距離から眺めても、この作品が本物のように感じられるのだ。